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デンマーク牧場では、40年以上前よりフリースクールとして、全国から集まってきた様々な悩みを持つこどもたちと生活を共にしてきました。大自然と生き物とが共にある牧場の生活を通して、こどもたちが生きる力を取り戻し、自立に向けた新しい人生を送ることが出来るようにサポートしてきました。
フリースクールでの、こどもたちとスタッフの数々の泣き笑いの歴史を礎にして、2001年4月、「自立援助ホーム こどもの家」を開設、その後2007年4月に、「児童養護施設 まきばの家」を開設しました。まきばの家では、原則2歳から18歳までのこどもたち20名(定員)が生活しています。様々な事情があって、家族と暮らすことが出来ないこどもたちですが、地域のこどもたちと同じように、こども園、小学校、中学校、高校等に通っています。
2023年4月には「地域小規模児童養護施設 そうげんの家」を開設しました。定員4名の小さな家でより家庭的で一人ひとりの発達に沿ったサポートがなされます。木の温もりがある木造2階建ての施設には、かわいらしい北欧風の家具があり、部屋で過ごす楽しみがあります。地域の方や友達を招き、交流する地域交流室も設けました。地域の中の一つの家として、地域に溶け込んだ営みをしています。
そして、「自立援助ホーム こどもの家」は、2025年3月をもって、約四半世紀にわたるその活動を終え、2025年4月からは、まきばの家の一部となり、「分園型小規模グループケアユニット こどもの家」として、新たな歩みを始めました。
フリースクール時代から数えると、実に半世紀近いこどもたちとの関わりを通して、数えきれないほどのドラマがありました。こどもたちと職員が共に笑い、共に泣きながら、喜びや悲しみを分かち合ってきました。これからもデンマーク牧場の大きな懐の中で、職員ひとりひとりが誠実にこどもたちに向き合い、伴走し、こどもたちが社会の中で健康に生きていくことができるようにサポートを続けていきます。そのために、当たり前の生活が当たり前に続いていくことを保障していきます。

まきばの家 施設長
伏見 進吾